★8月12日(木)~8月21日(日)まではお休みしています。
★8月22日(月)から鷺ノ宮店営業再開。24日(水)はジュリエーゼさんでの「小さなつばくろ」です。
★8月23日(火)から江古田店営業再開
本日の小咄は「映画『インビクタス』」。

久しぶりにゆっくりとお休みを過ごしています。なにげなくつけたケーブルテレビでクリント・イーストウッドが監督した映画『インビクタス』をやっていました。
95年のラグビーワールドカップが舞台。主役はネルソン・マンデラ大統領と南アフリカ代表チームのスプリングボクス。アパルトヘイト下で30年近い牢獄生活を強いられながら大統領となり、白人との融和を掲げたマンデラ氏と、その期待に応えて優勝を果たした南アチームの物語です。
このときのキャッチフレーズが「ワンチーム、ワンカントリー」。“白人のスポーツ”としてアパルトヘイトの象徴と言われたスプリングボクスが、そのジャージをまとってセレモニーに登場したマンデラ氏とともに史上最強と評されたオールブラックスを激闘の末に打ち破った。その瞬間、黒人も白人も手をとりあい、抱き合って歓喜の興奮はピークに達する。もう何度か見た映画なのに、やっぱり涙が出ました。
ワンカントリー、国威発揚…。普通なら怖い言葉ですが、おそらく史上最も平和的にスポーツが“政治利用”された例ではないでしょうか。
この中に出てくるラグビー選手たちが懐かしい。ジョナ・ロム―、ユースト・ファン・デル・ヴェストハイゼン、チェスター・ウィリアムズはすでにこの世にない。もちろんマンデラ大統領も。その後の南アが順調だったかといえばそんなこともない。それでも、95年のあのときには確かにこういう瞬間があったのだし、それをぼくも目撃したのだと思うとうれしいような、悲しいような、不思議な気持ちで涙が流れ落ちるのでした。
みなさまもどうぞゆっくりと楽しい夏休みをお過ごしください。
