立春

2022 年 1 月 31 日発行

二十四節季と七十二候の話

季節はめぐり、七十二候の最終候から初候へと移り変わる時季になりました。

七十二候にそって季節のお話をするのは今回で最後になります。

最終候は「にわとり、はじめて卵を産む」。

今では一年中食べられる卵ですが、平飼いでにわとりを育てている農家さんに聞くと、やっぱり真冬には産卵数が減るそうです。

小寒や大寒のころに生まれた「寒卵」がありがたがられるのはその希少性も理由のひとつ。

そして、七十二候のはじまりは「東風、氷をとかす」。

それまでの北風とちがい、ちょっぴり冷たさのゆるんだ東からの風に昔の人は冬の終わりを感じとっていました。

一年間、七十二候を参考に日本の季節を追いかけてみて、陰陽がお互いにせめぎ合いながらもバランスを整える姿、それに反応する草花や虫たちの姿に感心することしきりでした。

新しい一年が始まります。

店主のつぶやき

新しい農家さんからの入荷が始まりました。群馬の山間地、東吾妻町のたむらファームさんの愛され野菜です。

田村さんは自然のエネルギーをテーマに長ねぎや山菜の栽培、ゼロエミッション(ゴミゼロ)の植物工場、バイオマス発電などに取り組んでいます。お父さんから受け継いだ山間地の農地に、フィンランド製の小規模バイオマス発電機を導入し、地元の山から伐り出した間伐材をチップにして燃焼させて発電しています。燃え残った灰は露地栽培の畑にすき込んで土壌改良に再利用。さらに電力と廃熱を野菜工場へとつなげて、エネルギーの地産地消を実現させようとしています。

農薬不使用の露地もの野菜がほとんどのつばくろでは異色となりますが、田村さんの環境問題への取り組み方、地域との協力などに共感し、つばくろでも取り扱わせていただくことにしました。ぜひお手にとってみてください。

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