2021年12月13日
二十四節季と七十二候の話
季節は大雪から冬至へ。陰の気が極まるときです。
第六十二候は、熊が冬ごもりに入るとき。
虹や風、草花や虫など、自然現象や小さな生き物が題材の多くを占める七十二候では珍しく、大型の哺乳類の登場です。里山が生活の一部だった昔は山の神に準ずる特別
な動物だった熊の冬ごもりは大切な節目だったのかもしれません。
冬至に入る直前、第六十三候は、鮭の遡上。
こちらは今も変わらず、見る者に感動と畏敬の念を呼び起こす魚たちの不思議な習性です。
そして第六十四候、夏枯草生ず。
夏枯草とは冬至のころに芽を出し、夏至のころに枯れるウツボグサのこと。古来、洋の
東西を問わず、薬として用いられてきた野草です。
陰の気が最高潮に達するとき、大いなる生命力に満ちたものたちが活躍しています。
店主のつぶやき
広島県、瀬戸内海に浮かぶ小島で自然栽培の温州みかんを育てているしあわせ畑あかばさん。

いちばんおいしくなったときを教えてくれるのは果樹園にやってきて、みかんをたらふく食べて昼寝するタヌキだそうです。
そして、この温州みかん、なんと外側の皮ごと食べられます。
ほんのり苦みと皮の食感が実の甘みとやわらかさと混じり合って、なんとも言えない複雑なおいしさを醸します。実だけ、皮と一緒に、そしてときには皮だけかじってみる。
みかんひとつで、こんなに優雅な気持ちになれるなんて!
ぜひ年末年始におうちでご家族と一緒に食べてみてください。
