処暑

2021 年8月 23 日

二十四節季と七十二候の話

処暑です。

処暑とは暑さがや む頃のこと。

綿の花が実となり、 実がはじけて、白いコットンボー ルがあらわれる頃です。つばくろ と取り引きしている農家さんの中 には綿を育てて糸を紡ぎ、衣服 やマフラーをつくっている人もい ます。「農業」よりは「百姓」であ ることを大切にしている人も多く、 衣食住に関わることはできるだ け自分の手を動かしてやってみようという姿勢にいつも尊敬の念を抱いてしまいます。

8 月も終わりごろになると、第四十一候「天地始粛(てんち、はじめてさむし」となります。

「粛」 は、しずまる、おさまる、ちぢむの 意味。夏の気がついに鎮まり、 秋雨前線が一雨ごとに寒気を 連れてくるようになります。


9 月に入ると第四十二候 「穀物、すなわちみのる」。稲を 始めとする穀類が稔りの時季を 迎えます。稲穂が黄金色にか 輝く一方で、台風の季節でもあ り、お米農家さんにとっては気の 抜けない日々が続きます。

店主のつぶやき

松田マヨネーズの松田さんが遺した農場を訪ねました。


林道を使い、車で山を登ること約1時間。山の中にぽっかりと 現れる平らな土地に、木造の小屋と畑と馬を放牧する牧草地と がありました。蒸し暑い日でしたが、さすがに標高 1000m まで登る と、森が送り出してくれた涼しい風がなだらかな丘を駆け抜けて 気持ちいい。


無垢材をたっぷりと使った小屋のリビングの向こうに広がる畑と 森。いや、その手前に、なんと馬! 去年生まれた和種馬のユ キちゃん。粕毛(かすげ)という道産子特 有の毛並みで、好奇心たっぷりの眼でこちらをのぞいています。

携帯の電波は届かず、森に入れば、鳥と虫とどこか下のほうから響く沢の音だ け。心洗われる、不思議な心持ちになる 空間でした。

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